「間取り描き」の3つのメリット 間取りを考える①
家づくりは「建てたい家のイメージ」がはっきりしているかどうかが分かれ道。
イメージを具体化させる方法が「自分で手を動かして間取りを考える」こと。
「間取りを描く」シリーズ、初回は自分で考えるといいことがある!というお話です。
最大のメリット「打合せで自分の要望が伝えやすい」
家づくりの最も重要なポイントかつ、最大の労力がかかるのが、すまい手と設計士(建築家、建築士)とで顔を突き合わせて行う「打合せ」です。
「打合せ」は家の形・デザイン、間取り、設備や材料、部材をどうするなどを細かく話し合い、すまい手の要望を形にするためのもの。
これはハウスメーカーでも工務店でも設計事務所でも同じです。
非常に重要な打合せですが、すまい手の要望が定まっていないと難航します。
建てた後「こんなはずでは…」と思うところは、ほとんどが打合せでうまく伝えられていない(話し合われていない)ところです。
ということで、打合せには自分(と家族)の意見は必ずまとめていかねばなりません。そのまとめが図やイラストなどであれば設計士にはより伝わりやすい。
家づくりの難所「打合せ」をクリアするための武器が「自作間取り図」なのです。
2番目のメリット「自分と家族がわかる」
家のイメージを固めるには、自分や家族のことを深く知らねばなりませんが、漠然と話し合うだけでは前に進みません。
間取り図の良さは「ここをこうしたい」「ここはなぜ?」と具体的に話せる「モノ」だということ。
モノを介して、非常に具体的に、お互いの生活や未来予想図について話ができます。
間取り図はとても役立つ「自分と家族を知るためのツール」です。
3番目のメリット「住宅建築が理解できる」
実際に手を動かして作業を重ねるとなぜ「回遊型」がいいかとか、なぜ「中庭型」なのかとか、これまで聞いたことがなかった専門用語=住宅の考え方がわかるようになってきます(これらの言葉については今後解説していきます)。
得た知識は家が建った後のメンテナンスや、リフォームやリノベーションをする時に、非常に役立ちます。
建築用語や考え方を楽しく学べるのが「間取り描き」の効用のひとつです。
まとめ
設計士に必要な資格のひとつ、「一級建築士」の年間合格者は8割が男性。
男性だから家事育児ができないわけではないですが、生活体験の差で提案力が変わってくるのは現実です。
主婦(主夫)として生活するすまい手の方が、生活に合った間取りや空間の使い方を思いつくことはよくあることです。
一方で、実際には自分で描いた間取りが採用になるケースは少ないかもしれません。
しかしそれは間取り図に描かれた「あなたの要望」に対して、よりよい解がプロから提案されたということ。
そういう本当の「プロ」なら、あなたと二人三脚でいい家が作れます。
次回からは間取り描きの実践ポイントをお伝えしていきます。間取り描きは楽しいですよ!
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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